こんにちは、Noah‘s ARTです。
これから水彩画を始めようと考えている方の中には「独学で練習しよう」という方もいらっしゃると思います。
今ではYouTubeでも描き方動画などが沢山ありますが、やはり本を見ながらの方がやりやすいという方もいるはず。
特に初心者にとっては、筆の選び方や混色方法、スケッチの段階からどのように描けばいいのかなど段階を経て学ぶ必要があり、短時間でポイントを絞って解説できる動画よりも本の方があっている場合も多いです。
そこで本記事では、私がこれまでに読んだ水彩画のレッスンブックについて、書評形式で内容をご紹介していきたいと思います。
また、私が水彩画で主に描いているのは植物画と生物です。私のInstagramではすべてではないですが、花や葉を描くときのポイントや使っている道具について見ていただけるように投稿をしていますので参考になることもあるかもしれません。
私の作品はこんな感じです ↓
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本を見るだけじゃなく、Instagramなどでアーティストの作品や制作過程を見るのも楽しく学べるいい方法だと思います。
私の作品は「植物 or 生物」の絵ですが、描き方のコツなどもわかるように投稿していますので、宜しければInstagramのフォローお願いします♪
Contents
12色からはじめる 水彩画 混色の基本
透明水彩の上達のポイントとしては、やはり「描きたい色を混色で作れるかどうか」というのが大事になってきます。
私もそうですが、初心者の時は混色のルールというか、どの色とどの色を混ぜるとどのような色になるのか。そして、波を表現するにはどの色で、空の青はどの色がいいのかなどが載っている本が一冊あると上達しやすいです。
そこでオススメしたいのがこの本です。
12色を基本として、混色でどのような色が表現できるのかをとても分かりやすく解説してあります。
本来であれば自分で混色表を作ると良いのですが、この本があればある程度の色は見て覚えられるので、色の作り方の本が一冊欲しい場合はこれがおすすめです。
ただ、あくまで混色のルールが基本なので、筆の使い方や風景画の描き方などの解説は無いので注意してくださいね。
・おすすめ度

「描く」がわかる 水彩画ルールブック
本の冒頭(全体の約1/5)は著者の方の作品例になっているので、著者の赤坂孝史さんの作品が好みであれば持っていてもいいかもしれません。
内容としては「パースの描き方」や「細かい影の描写」などやや中級者~上級者向けの内容になっているので、とりあえず水彩画を始めてみようという人にとっては「いつかこういう絵を描けたらいいなぁ」とぱらぱらーとページをめくって終わってしまう事になるかもしれません。
私は静物画や抽象的なモチーフを描くことが多いので、あまり参考になる所はありませんでした。
ただ、この方の風景画はとてもきれいなので、風景画を描きたくなったらまた参考にしたいと思います。
・おすすめ度

だれでも描ける驚きのリアルさ 水彩画レッスンノート
この本は、序盤に画材の選び方、混色の方法、塗りの基本など、初心者向けの基本情報が
とても詳しく書かれているので、これから水彩を始めようと思っている人には見ておいて損はない内容です。
しかし、中盤以降の実技編からは一気に難易度が上がる印象で、この本の通りに描けば本物そっくりの水彩画がかけるようになるとは思いますが、およそ初心者向けの内容ではないです。
前半と後半で難易度の振れ幅が大きいので読む人を選びますし、前半部分だけが参考になる方や、後半のリアルな描き方のみが参考になると感じる人に分かれてしまいそうですね。
内容は、著者の方が主宰する水彩画教室のテクニカルレッスンと同じ工程を経ているようなのですが、そこでも週1のレッスンを1年間行う事で終了できるような内容だそうなので、この本を読みさえすればすぐに描けるようになるようなレベルの内容ではないです。
私は「こういう描き方もあるのか」と知れたことはとても良かったですし、序盤の画材などに付いての解説がとても分かりやすかったので、興味深く読ませてもらいました。
・おすすめ度

いちばんていねいな自然の風景の水彩レッスン
木・森・草・岩・苔・枯れ葉などの自然のモチーフを描くための技法や混色の方法などが詳しく書かれた本で、モチーフ別に描き方のポイントが解説されているのでとても分かりやすいです。
あとは画法についても「塩」を使った方法を解説していてちょっと珍しいなと思いました。知ってる人は知っているんですが、あまり解説されていないのは画法としては邪道だったりするんですかね?私はわかりませんが・・・
個人的に気になったのがマスキングを多用されている点ですね。
基本的にマスキングありきでの描き方を解説されているので、この本を参考に自然モチーフを描こうと思っている方はマスキング液を用意しましょう。
この方の風景画のように、木洩れ日や水しぶきなどの表現をメリハリつけて描くには必要なテクニックなんだと思います。
苔の細かな描写や水面の光の反射などの描き方がとても丁寧に書かれているので、山や川で風景を上手く書きたいと思っている方にはおすすめです。
・おすすめ度

5つのステップで簡単水彩 きちんと描ける花スケッチ
この本は水彩画の技法の本というよりは、水彩で花を描くための方法を解説している本なので、画材や色の塗り方などの水彩画の基本情報はごくわずかしかありません。
既に水彩画を始めていて、もっと花の表現を上手くなりたいと思っている方向けの本です。
タイトルにもあるように「花スケッチ」なので、水彩半分、植物画のスケッチがもう半分と言った内容ですので、植物画を描きたい方には水彩以外でもおすすめできます。
難易度はさほど高くなく、初心者向けの内容だと思います。
・おすすめ度

見たい!聞きたい!透明水彩!

この本は私が購入して今のところ一番タメになったと思っている本です。買って良かった。
ただ番人におすすめできるかどうかといえば「購入する段階を選ぶかな」という印象です。
私の場合はある程度描き続けてて、自分の中で「なんで毎回色が濁るんだろう」とか「ビリジャンとビリジャンヒューって何が違うんだ?」とか「同じ青系統の色なのにこの色だけグラニュレーションが起きやすいのはなんでだろう」とか様々な疑問が沢山蓄積した時に読んだことが好印象につながったと思います。
水彩画は描けば描くほど、道具によって大きく作品の出来が左右されやすく、またそれをコントロールする技術が必要な事に気づかされます。
特に技術面に関しては、私は理論的に理解できた方が納得がいく人間で、「この絵の具はこういう特徴を持ってるから使う順序は後にする!」「こういう素材からできている色はリフトアップしにくいから気を付ける」とかが分かって読んでいて面白かったです。
所々、化学的&専門的で難しい話になるんですが、そういうのが気にならない方で理屈をもって水彩画を理解したいという人にはメチャオススメです。
よくある技術書ではないので、これを読んで水彩画が上達する人はあまりいないかもしれませんが、水彩画の画材やテクニックの奥深さを知ることができるので、水彩画ってなんでこんなに難しいんだろう?とか感じてる、初心者を脱却し始めてる段階の人は特にいいきっかけになるかもしれません。
この本については別記事で紹介予定です。
・おすすめ度

さいごに:水彩画の教本の選び方
本記事では水彩画の描き方について解説されている書籍について、私が読んだ感想を元に簡単にですがご紹介させていただきました。
水彩画は著者の方の表現方法や技法に偏った部分が多く、教本として選ぶ場合は「好きな水彩画家さんが出している本」という視点で本選びをすると良いと思います。
著者の方の作風が好きかどうかで選ぶんですね。
「〇〇さんの様な風景画が描きたい!」と思えば、その方が書いた本なり解説しているYouTube動画をみて真似をした方が自分の描きたい絵に近づいていくように思います。
水彩画は奥が深く、表現方法に幅があるので作家さんによってかなり作風に違いがありますので、ぜひ自分の好みの絵を描かれている方の本を選んでみてはいかがでしょう。
とはいいつつも、個人的に一番買って良かった・ためになったのが「見たい!聞きたい!透明水彩!」という科学的に水彩画について解説している対談本です。
私が描いているようなボタニカルアートのおすすめ本につきましては、下の記事でご紹介していますのでこちらもあわせてご覧ください。
また、私が実際に描いている絵についてはInstagramのコメント欄で受け付けております。画材や書き方のコツなどについてお答えできる範囲で返信しますので、ご興味がある方はフォローしてくださいね!
私の作品や制作過程などの情報は「Instagram」で公開しています。
新作の情報や使っている画材などの質問は、Instagramをフォローいただいてコメントいただければできる限り回答いたします。
一緒に水彩画を沢山描いて楽しみながら上達しましょう!
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