私は本業の動植物画を描く傍らで、趣味の革細工をよくやっているのですが、せっかく絵が描けるので革細工にも絵を描いてみたいと思って8年以上前に電気ペンを購入しました。
紙に描くのとは違い、厚みのある革に「コテ先を押し当てて濃淡の変化を見ながら描く」という感覚が楽しくてハマっています。
私が、革に絵を描くときには「電気ペン」という物を使います。
今回は「電気ペンで革に絵を描くとどうなるのか」を作品例と共にご紹介します。
電気ペンを使って革に絵を描いた作品例
今回私が使ったのは、赤く染色された牛革です。
革の表面を電気ペンで焦がした時に「どのくらい黒くなるのか」というのは、電気ペンの性能と革の素材によって決まります。
私が使っている電気ペンについては後ほどご紹介しますが、濃淡を調節できる機能が付いた電気ペンを使用しています。

革によりますが、この革はかなりしっかり黒く焦げ目がついてくれる上に、厚みもあるので濃淡の変化もつけやすく描きやすかったです。

かなり綺麗に線が引けています。
革に線を描く良さは、焦げた部分が数ミリですが凹むため、エンボス加工のような立体感が出て浮き出てるように見えます。


革に絵を描く楽しさ
革に描く面白さは、(変人かと思われるかもしれませんが)まず「革の焦げる匂い」です♪
表面を焼きながら描くので、じりじりと革が焼け、煙も少し上がるので換気が必要ですが、僕はその焦げる匂いを楽しみながら絵を描いています。
写真をご覧になって頂いてお分かりかと思いますが、僕は一切下書きをしません。
その時の気分や、革の色や状態、聞いてる音楽とか、描いてる環境で絵も変わります。
革に描く時は、筆圧で革の焼ける範囲も変わりますので、完全に焦がして黒を強くする場合は力強くコテを押し付けます。今回は葉脈を描く時は軽くコテを押し付けて浅く薄く描いています。
電気ペンによっては濃淡をつけやすくするため、出力を変更できるものもあります。私も、最初はパワーの調節ができないものを購入しましたが、表現の幅を広げるためにパワー調節ができる物に買い換えました。
焦がしながら描くことで、革の表面に凹凸が生まれ手触りも変わります。
立体感も出てくるのでとても質感に味が出てきます。
紙に描いている時よりも、奥行きなども感じるので、自分の絵にはとても合っている素材です。
革に電気ペンで描いた作品が完成

このあと何かに使ったわけではないですが、紙に普段描いている絵が革になるだけでちょっとした特別感があります。
今回の制作で使った電気ペン
道具についても良く聞かれるのですが、自分は「ハッコー マイペン」というシリーズの物を使っています。
こちらのタイプは、付属のペン先もついており温度調節もできるので、色の濃淡をつけたりより細かいデザインを革などに描きたい場合は使いやすいのではないかと思います。
濃淡の調節をするために私はこちらに買い換えました。
パワー調節機能のない安価タイプのマイペンはこちらです。
ヌメ革などのような、電気ペンで焦げやすいタイプの革に描くのであればこちらでも十分でしょう。
電気ペンで絵を描くときの注意点については、こちらの「革に絵を描く方法<バーニングレザーアート>」の記事で詳しくご紹介しているので、併せてご覧ください。
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